2017年2月17日金曜日

かぼちゃ電車を追いかけて 〜両毛線・上越線115系撮影記〜

撮ったり乗ったり 冬の満喫旅

来月はいよいよ3月。
3月と言えばJRは一斉ダイヤ改正を控えています。そしてこのダイヤ改正と言えば…そう、また別れの季節なのです。
毎年このダイヤ改正を機に新規で投入される車両、新設される列車があれば去りゆく車両や列車もあるのです。関東圏で言えば先月訪れた烏山線のキハが代表格でしょうか。
そして現在、高崎地区で活躍している115系も改良された211系の増備により風前の灯火と言われています。
…が、しかし、こちらは3月に全てがなくなってしまう事はなさそうですが…今ならでは、の光景はやはり記録しておきたいところです。今回は高崎支社に所属する115系をターゲットに出発!

2/11(祝)
そういえば昨年の2月も115系のお別れに出向いていました。が、あちらは新潟支社の上越線運用からの離脱。現在も新潟支社の115系は信越本線や越後線、弥彦線など新潟県内で活躍中。しかし事実、水上〜長岡の上越線からは昨年のダイヤ改正で完全撤退。勇ましく上越国境を越える115系は過去の物となってしまいました。
では今回、今ならではの光景とは?それは後回しにして私が降り立ったのは東北本線(宇都宮線)の小山駅。実は先月の烏山線だけでなく四季島も含めますと今年に入ってから既に3度目の宇都宮線。さすがにマンネリかな?

宇都宮線のホームを降りて少し離れたところにあるホームに移動。こちらもすぐ出発しそうです。

乗り込んだのは両毛線の107系。
両毛線はかねてより国鉄型天国と言われる路線。この107系も国鉄時代に急行型165系などから動力を転用するなどして作成されたれっきとした国鉄型。
そしてもちろんあの115系も運用に入っています。が、ここも例外ではなく211系が絶賛増備中。一度はこの両毛線エリアで撮影したいと思っていました。

そんな私が降りたのは岩舟駅。ここから30分ほど歩いたあたりで撮影を考えていました。それがここ。

背景に見える特徴的な山は岩舟山と言うそうです。そしてその最大のポイントは右側の稜線にあるV字。これは東日本大震災で起きた地滑りなどによりできた地形だそうです。今なおあの恐ろしさが蘇る思いです。ただ、この岩舟山は従前より地元のシンボル的な存在。せっかく両毛線で撮るならばとやってまいりました。
最初の列車はいきなり115系6連の予定です。後追いとなってしまうこの列車はサイドから狙うことに。
練習電もない中、勘で画角を整えます。そして本番。

ん。さすがカボチャ電車。よく目立ってますね〜。ことあとすぐにステンレスの211系が来るので比べてみましょう。

ステンレス車両はどうしても目立たない。周りの色を吸収しちゃうのかなあ…
ちなみにこの211系も国鉄型。かつては5両編成を基本として宇都宮線、高崎線などで活躍していましたが更新工事を受け活躍の場を広げています。更新編成は4両編成となり先頭車両にスノープロウが設けられるなどの変更が加えられています。

さてお目当の115系は1本撮れましたが、1時間後にもう一度来ます。今度はもう少し車両主体で撮ろうかということでもう少し大平下寄りの踏切に移動します。

ん〜、なんだか中途半端かな。車両メインなのか景色をしっかりさせたいのか。少し反省。ここで荷物を片付けて改めて岩舟駅に移動します。ポイントを変えることに。

岩舟駅から乗ったのはその211系。

そして乗り込んだのはまた211系。
そう、こちらの211系は上越線。今回最大の目的は雪の谷川連峰を背景にした115系の撮影でした。

車窓から見える景色は期待通りに白さを増していきます。


ということで、降りたのは水上駅の一つ手前、上牧駅。
今度も歩いて40分ほど。今日は寒い中よく歩きます。

上越線上りを俯瞰しながら背景に谷川連峰を取り込めるこのポイント、残念ながら流れ雲で雄大な雪山は見えたり見えなかったり、ですが今日は十分でしょう。

場所取りを兼ねた晩酌準備…

積もった雪の上でセッティングをしますが、先に来るのは反対の下り列車に115系。この場所からだと完全な逆光になってしまいますそ、さてどう撮ろうか、と考えてる間もなく…


結局決まりませんでした…。
まあ、本番は40分後の上り列車です。気を取り直して…

今度はしっかり決まりました!冬の上越国境では当たり前だった景色はもう間もなく見納めとなります。

さて、このポジションに再び115系がやってくるのは2時間後。この寒い中待っているのも辛いし、何より光線は厳しそう…ということでこの日ふあっさり撮影を終了。
実は事前にあるオプションを考えていました。

上牧駅に戻るとやってきたのは高崎行き107系。そういえば107系は1枚も撮れなかったね…

そして渋川で下車して急いで乗り換え。その行き先は…大前。しかも115系!そうです、この日の締めに用意したのは撮るだけではなく115系に乗って吾妻線を大前まで行ってしまおうというもの。
というのも私、吾妻線の大前まで行ったのは実に20年前。そもそも吾妻線に乗るのが久しぶりでして。
で思い出したのが吾妻線の八ッ場ダム建設に伴う付け替え工事。新線開業以来まだ一度も乗ったことがないとあってこれは一石二鳥と計画した次第です。


 吾妻線は夕暮れ前の山間の街を独特のモーター音を響かせながら走ります。

途中の小野上温泉で多くの方が下車したため、ようやくボックスシートに腰をおろし…


やっと昼食。
この日は高崎駅のだるま弁当…ではなくハローキティーのだるま弁当。
いや、自分の好みとかではなく、この器が欲しいという方がいらっしゃったものですから。
子供や女性に合わせたためか中身も幾分抑えめ。
お供には先ほどの撮影地で冷やしていたビールを。よい冷え具合です。

そして岩島駅を過ぎるといよいよ新線区間。以前の吾妻渓谷がよく見えた車窓とは大きく変わっていることは事前に承知済みですがやはりワクワク…。

そう、列車は岩島駅を出て旧線との分岐を過ぎ橋を渡るとトンネルの中を一直線。
この新線はそのほとんどがトンネル内に敷かれており、次にお天道様を拝めるのは次駅の川原湯温泉…


そしてまたあっという間に…

トンネル…
風景を愛でながら酒を呑み旅を楽しむ、吾妻線はかつてそんな楽しみがあった路線でしたが、これはやはり残念です。もちろん行政や国策に関わることですから一趣味人としてどうこう言えることではありませんが、もったいなかったなあ、と。



やがてトンネルを抜けると右側より合流する線路。これが旧線になります。

やがて列車は群馬県最西端の嬬恋村へ。


より一層雪深くなります。
そして万座・鹿沢口駅を出ると次は終点の大前。実はこの一区間が今回の「肝」で、この万座・鹿沢口〜大前には1日に5往復しか列車の設定がない閑散区間なのです。日頃から再度の乗りつぶしに来たいと思っていても、その距離と便の悪さに躊躇しておりました。

今回115系の撮影を兼ねて訪問できた大前駅。


実は私、この街で延べ1年ほど過ごしておりました。それだけに愛着もあり、この場所にまた立てたことは意義深いものとなりました。


折り返しの高崎行き、出発を待つ115系。
のんびりしていられません。これに乗って帰らなきゃ…。

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